オーナー様向け テナント物件の募集方法とポイント
店舗・テナント物件を所有しているオーナー様で「空きテナントが埋まらない」「優良なテナントに入居してほしい」と思っている方は多いのではないでしょうか。空きテナントが出た際、優良テナントに入居してもらうためには、どのように募集すればいいのでしょうか。この記事では、テナント物件の募集方法とポイントについて解説します。
■10秒でわかる!この記事の内容
・事業用物件を得意とする不動産会社は、様々な出店ニーズを日々収集しストックしている。
・ストックした出店ニーズから、大手チェーンなどに非公開でダイレクトに提案してもらう。
・非公開型で決まらない場合は、公開型で広く募集してもらう。
・物件の適用業種を緩和することで、提案や募集できるテナントも増え空室改善が期待できる。
居住用物件と異なるテナント物件の募集方法
居住用物件と比べると、貸店舗などのテナント物件を探している方は、そんなに沢山いるわけではありません。居住用物件は、退去告知後に不動産ポータルサイトへ掲載し募集を開始するのが一般的です。テナント物件を得意とする不動産会社では、日々、自社営業エリアへの出店ニーズを収集しストックしています。居住用物件とは異なり、まずは、不動産会社がストックしている、様々な出店ニーズ情報(大手チェーン店運営企業など)に対して、非公開で物件を提案します。非公開で後継テナントが決まらなかった場合は、不動産ポータルサイトへ掲載し、公開型で広く募集します。
●STEP1 退去予告情報の取得
●STEP2 大手チェーン店(優良テナント)などへ非公開でいち早く物件提案
●STEP3 ポータルサイトへ公開し、広く募集し問い合わせを待つ
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大手チェーンに物件情報を届けるには
大手チェーン店(優良なテナント)は、複数エリアの展開に加え、ひとつの企業で複数ブランドのチェーン店を運営していることが多くあります。こうした大手企業ほど、年間出店計画や移転計画など、中長期の戦略に基づいて、物件探しを行っています。大手企業の店舗開発担当者は、不動産ポータルサイトでの物件探しではなく、予め設定した出店計画エリアや条件を、事業用物件を得意とする不動産会社やエージェントに提供し、ポータルサイトに掲載される前の物件情報をダイレクトに入手していきます。そのため、多くの出店ニーズを様々な方法で取得し、ストックしている不動産会社に相談することが重要です。退去予告が出たと同時に、大手チェーン店へ物件情報をダイレクト届けることが可能となります。エリアの最新出店ニーズを多くストックしている不動産会社に、相談・依頼することがポイントになります。
起業・独立開業者向けに物件情報を届けるには
これから起業や独立して、お店を始めようとしている方の情報を、事前にストックしておくことは難しいでしょう。そのため、起業・独立開業者向けには、不動産ポータルサイトへ物件情報を掲載する公開型の募集方法で、問い合わせを待ちます。また、既に空きテナントとなっている物件では「テナント募集」の看板やポスターでの募集も同時に行います。不動産ポータルサイトで物件探しをしているユーザーは、エリアや適用業種などの希望条件で絞り込みを行います。そのため、募集物件の適用業種を広く設定することで、多くのテナント探しユーザー募集物件を届けることが可能になります。募集の際に、適用業種の見直しがポイントになります。
最近出店が多い業態とは
ここ数年、出店が多いのはどのような業態ででしょうか。出店が多い業態を見ていきましょう。
●無人販売所
冷凍餃子などの無人販売所の出店が増えています。開業資金やランニングコストを抑えることができるため人気のようです。駅徒歩圏で1階が店舗のマンションなどの物件に出店することが多くあります。
●買取専門店
買い取り専門店とは、ブランド品、貴金属、アクセサリーなどを買い取りるビジネスを行う専門店です。フランチャイズの出店も多く増加しています。省スペースの物販向け物件を探している運営者が多いようです。
●パーソナルジム
パーソナルジムは、マンションの1室や小規模な物件でも営業できるため、出店数は、ここ数年で急速に増加しています。「音がうるさそう」「振動が大きそう」などの理由から、物件が見つからないこともあり、継続して物件探しをしている運営者が多いようです。
空室がなかなか埋まらない場合は、出店の多い業態も参考に、適用業種の緩和を検討してみましょう。緩和により、10年以上空室だった物件が埋まった例もあるようです。
この記事のまとめ
テナント物件の募集方法とポイントについて解説しました。貸店舗・テナント物件の入居者募集依頼は、事業用不動産を得意とする不動産会社へ依頼しましょう。貸店舗などのテナント物件の募集では、まずは、非公開で出店ニーズがある大手チェーン店の店舗開発担当者へダイレクトに、いち早く情報を届けることが重要です。残念ながら決まらなかった場合は、不動産ポータルサイトへ掲載と現地看板やポスターも使い、幅広く募集を行いましょう。募集を依頼する際は、不動産会社に、エリアの出店ニーズをどれくらい把握しているのか、聞いてみるのもいいかもしれません。また、空室がなかなか埋まらない場合は、物件の適用業種の緩和を検討しましょう。
店舗ネットワークでは、大手チェーン店の出店ニーズを様々な方法で収集しストックしています。オーナー様の「空きテナントが埋まらない」「優良なテナントに入居してほしい」などのお悩み事の解決を、地域密着の不動産会社がサポートいたします。
著:店舗ネットワーク本部